借地権あるある

1990年前後のバブル期には、借地権に関しても不動産売買の対象とされていました。それこそ高級住宅街と呼ばれるところでは、土地が所有できるわけではないのに何千万円という高値で取り引きされていました。それも、先程上げたように借りる側に有利な法律だったためです。その理由のひとつに、第二次世界大戦中に出兵した家主の家族を守るために、地主の一存で住むところが無くならないようにした戦時立法のためと言われています。そのためバブル期に土地の有効活用が思うように進まず、新法への改正に繋がりました。

借地権は、一般不動産として扱われるため資産扱いとなり相続の対象になります。したがって相続税も掛かってきます。また、借地権を持っているからといい、勝手に建物を建て替えることはできません。あくまでも、建物を所有するための土地賃借契約になりますので、地主に断りを入れる必要があります。もし黙って建て替えをしたりすれば、契約解除を言い渡される場合もあります。同様に、借りている側が建物を建てず、駐車場として利益を得ている場合も契約解除の通告を出すことができます。これも、借地権というのはあくまでも建物を建てるために発生する権利であるため、駐車場は建物ではないからです。ただし、建物を建てそれを貸すことは許されます。たとえば、借地権の土地にアパートを建て、それを人に貸すことは可能です。

借地権はもともと借りる側の権利を守るための要素が強いため、借主がかなり有利です。定期借地権ができ、かなり改善されました。永久的な土地を必要とせず、マイホームを少しでも安く購入したい方には適した条件ではないでしょうか。購入の際には、ぜひ一つの案として考えてみてください。

借地権の内容は?

もともと借地権は、借地借家法に定められた法律です。1921年(大正10年)にできたもので、貸す側にかなり不利な部分があったのも事実です。それを変更してできたものが、新法と呼ばれるものです。

一部では、旧法と呼ばれる借地権がまだ残っています。「旧借地権」と呼ばれ、借地期間が終了してもよほどの理由がない限りはそのまま借地権が続行され、しかも契約期間が長いため貸す側にかなり不利な内容でした。このため、しばし問題視されていたのも事実です。一部では、まだこの法の適用を受けている住宅があります。

「普通借地権」というのがいわゆる新法と呼ばれるものです。建物の非堅固・堅固にかかわらず契約期間を30年と定め、更新は1回目で20年、2回目以降10年と定められました。この期間はもちろん貸す側からの契約解除は基本的には認められませんが、契約期間を変更したことである程度の自由が利くようになりました。

あと一つが、定期借地権と言われる「一般定期借地権」です。文字どおり期間定めて賃借契約を結ぶ方法です。借地契約期間は50年以上と定められており、契約書は公正証書などによる正規のものでなくては認められません。契約満了時には土地を更地に戻し、地主に返還します。

細かく分ければまだ違う部分もありますが、概ねこのような内容になっています。基本的には貸す側の自由で明け渡す必要はありませんので、普通に生活をすることができます。

借地権どういうもの?

マイホームを購入するとき一戸建てでもマンションでも、一般的には土地と建物が一緒です。マンションの場合でも、建物が建っている土地を戸数で割ったものが持ち分です。そのすべてが資産になり、その資産が固定資産税の対象になります。土地と建物を一緒に購入するため、価格はある程度高くなります。そこで、少しでも価格を安く抑えたいならば、借地権の物件を購入する方法があります。では、借地権とはいったいどういうものなのでしょうか。

借地権とは建物の所有を目的とする地上権または土地の賃借権のことです。その名のとおり建物は自分のものになりますが、土地には別に所有者がいます。当然、土地も所有する物件よりは、安く手に入れることができます。定期借地権の物件を購入したケースでは、一戸建ての場合60%前後、マンションの場合だと80%前後の販売価格と言われています。一戸建てで4,000万円の物件が2,400万円で手に入れることができるので、費用的にはかなり安く抑えられます。土地は自分のものではないので、永久的に自分のものになる訳ではありませんが、資産として残す必要がない場合はかなりお得です。月々の地代は必要になりますが、土地の分の固定資産税は掛かりません。

借地権には大きく分けて、旧借地法による「借地権」、新法と呼ばれる「普通借地権」、「定期借地権」の3つがあります。もともとは大正時代にできた法令で、借りる側にかなり偏った権利がありました。そのため1992年(平成4年)に改正されたものが新法と言われるものです。つぎの章では、その3つの違いについて説明いたします。